Kikoh Matsuura | New Aspect of the World   Kikoh Matsuura










私たちは、ミクロを解析することで世界を理解しようと試みてきた。しかし、限られた感覚を通してしか世界に触れられない私たちにとって、その全体像は、なお遠いままである。
本作では、走査電子顕微鏡(SEM: Scanning Electron Microscope)を用い、身近に存在する生物・鉱物・人工物を、100万分の1メートルスケールで観察・解析した。ミクロの世界は、私たちの知覚の外に広がる、存在のもうひとつの層である。目に見えず、手に触れられないこの世界は、それでも確かに、私たちの現実をかたちづくっている。 SEMによって得られた像の信号は、音へと変換される。さらに、聴覚を超える高周波は水中に照射され、発光現象(ソノケミルミネッセンス)として立ち上がる。閉じ込められていた情報を、音と光へと翻訳することにより、知覚の限界を拡張し、世界への新たな接触点を探る。 音は、微細な構造を振動として耳に運び、光は、不可聴の波を可視化し、感覚の地平に、存在の気配を浮かび上がらせる。







'New Aspect of the World' 201903.








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尾田 正二 (東京大学大学院新領域創成科学研究科 准教授)